Z会は、東大・京大・早稲田大・慶応大など、難関大学の合格実績が大変高い通信教育として有名なので、その名前を知っている人や実際に利用したことがある人も多いかと思われます。
そのZ会で、公務員講座の通信講座を開講しています。大学の合格実績の高さから、興味を持たれた方もいるのではないでしょうか。
当サイトでも毎年資料請求が大変多い通信講座ですので、ざっくり概要をお知らせしたいと思い、内容をまとめました。
Z会の特徴をざっくりまとめると
受験職種:大卒・国家一般職/地方上級/市役所/技術職(工学)/国家総合職(法律)/東京都
主な特徴
・予算20万円前後(教養のみだと10万程度。総合職は30万〜)
・動画はあるものの、あくまで補助的。学習はテキストが中心
・教材はTACと同じ。Z会独自のものはシステムのみ。
こんな人におすすめ
・動画学習に時間を取られたくない。しかし重要な部分は動画での解説がほしい人
・本当はTACで受けたいけれど、予算的に無理な人
Z会の教材はTACの教材
Z会の公式サイトにも「Z会×TAC共催講座」とはっきり明記したありますが、Z会の公務員講座は、TACの講座を使っています。といっても、まるっきり同じではなく(全く同じではZ会でやる意味ないですね)、TACの講座をZ会バージョンにカスタマイズしている、といった感じですね。
主なシステムはZ会のものを使っていますが、そこにもTACのシステムへのリンクがあり、Z会のシステムとTACのシステム両方を使って学んでいくイメージです。
使用テキスト・問題集などは全てTACの公務員講座で使用しているものと同一であり、動画講義で解説している講師も同一です。小テストや論文添削、質問メールの対応なども全てTACと同一です。
TACでは音声ダウンロードが標準装備となっていますが、Z会に問い合わせしてみたところ、Z会でも音声ダウンロードがついてくるとのことでした。
ちなみにTACは、公務員試験では毎年高い合格実績を出している大手予備校ですので、教材や動画の質という点では問題ないと言えます。
Z会とTACの違いって?
Z会とTACの講座内容が全く同じであれば、なにもZ会をあえて選ぶ必要はなく、TACでもいいわけですし、もしくはどちらか安い方を選びたいものです。ちなみに2019年合格目標の国家一般・地方上級コースの場合、TACは327,000円(Web通信)、Z会は182,000円です。
それでは、一体どこに違いがあるのでしょう。その大きな違いは、動画の内容にあると言えます。
Z会の動画は1本30分
TACは、講義動画が長く、Z会は短いです。(国家総合職コースはのぞく)
たとえば、Z会の地方上級・国家一般職本科(2019年合格目標)の講義動画の長さは、専門・教養合わせても46時間です。一方、TACで一番人気の地方上級・国家一般職受験向けの総合本科生コースの場合、動画の長さは612時間にもなります。
Z会の動画は最も重要な部分だけピックアップして編集してあるので、動画再生時間はTACと比較しとても短くなるのですね。TACの場合は1本3時間の講義ですが、Z会は1本30分です。(国家総合職はTAC同様1本3時間です)
つまり、TACは動画講義中心学習、Z会はあくまでもテキスト中心学習、そのような解釈ができると思われます。TACは動画講義で内容を理解する、Z会は動画講義でポイントを理解し、テキストで内容を理解するということです。
Z会で推奨する学習方法としても、動画30分→テキスト1時間→過去問1時間→復習30分の合計3時間となっていました。つまり、テキスト教材をベースにした学習を勧めているんですね。
Z会は質問回数無制限
質問回数は、通信教育の場合学校によって違いがあります。TACは50回までと制限がありますが、Z回は無制限です。50回以上質問するケースは少ないでしょうけれど、無制限は安心できますね。
Z会のデメリット
Z会はTACと比較するとずっとお安い料金で受講できますし、それでいてTACの教材や添削関係全て利用できるので、結構良い点が多いと思うのですが、やはりデメリットはありますね。
なかでも面接対策がテキスト学習というのが気になります(国家総合職のぞく)。模擬面接は有料オプションとなっています。
それと、選ぶコースによっては、公開模試や選択科目もオプションで別に申込みが必要となります。
講座の料金としては、TACよりもZ会がお安くなりますが、割引システムなどはTACの方がはるかに多いので、その点も含めて検討した方が良いと思われます。(TACは奨学生制度として、小論文提出で最大30%オフなど、各種割引があります)
詳しくは、Z会の公式サイトで内容を確認してみてください。