TACの公務員講座のなかでも、資料通信講座は、料金リストの一番下にひっそりと記載のある地味な印象の講座です。TACのパンフレットの中では、1ページの中の1/3くらいのスペースに記載があるだけなので、人気のWebやDVD通信に比べると、利用者は少ないのだろうと予想されます。
しかも「受験経験者の方向けの受講スタイル」と記載がありますので、学校側としては、初学者には教室講座やWeb講座の方をおすすめしているということですね。
しかし、TACの公務員講座のなかでは、資料通信が最もお安いのです。コース生の場合、10万以上の開きがあります。ですので、気になっている方もいるだろうと思い、資料通信についてまとめました。
TACの資料通信通信講座の特徴をざっくりまとめると
試験レベル:大卒程度
受験職種:国家一般職/地方上級/市役所/技術職/国税専門官/財務専門官/裁判所一般職/労働基準監督官など
受講方法:通学講座 | Web通信 | DVD通信 | 資料通信
受講料金:予算12万円~(人気の総合本科生で18~19万円が目安。時期で料金が異なります)
合格実績:大卒程度公務員に強い
主な特徴:
・公開模試つき
・論文試験、専門記述試験の添削指導あり
・面接対策、官庁訪問対策講義、模擬面接、模擬集団面接、模擬集団討論をスクーリング実施
・質問はカードとFAXで対応
・試験説明会、相談会、自習室、面接復元シート閲覧など利用可能
TACで資料通信を受けるメリット
1 通学生とサポートが同じ
通信生だからといって、通学生より軽く扱われるといったことはありません。相談会や各種イベントへの参加はもちろんのこと、独学では対策が難しい面接対策、模擬面接、模擬集団討論なども受けることができます。
これらのサービスを、教室通学やWeb通信に比べるとずっとお安い金額でコースに含まれるのは大きなメリットですね。
2 模擬面接、模擬集団面接、模擬集団討論を直営校で利用できる
上記の繰り返しになりますが、模擬面接などの面接対策は直接指導となります。通信講座の場合、面接対策もテキストのみで、ということもありますが、TACの資料通信では通学生が受けている面接対策一式がサービスに含まれていますので安心です。
3 添削指導と公開模試つき
これもまた独学は難しいといわれる論文試験と専門記述試験については、本科生であれば何度も添削を受けることができるので、着実な上達が見込めます。毎年的中問題が続出しているTACの公開模試も講座内容に含まれます。
TACの資料通信のデメリット
1 ミニテストがない
資料通信では、本科生コースのカリキュラムに含まれるミニテストの実施がありません。ですので、公開模擬以外では確認テスト的なものはありません。付属の問題集や演習を繰り返し自分でやって実力をつけるしかないです。
2 一般授業のスクーリングはできない
Web通信では通学講座で行われる一般授業を無料で10回分スクーリングとして利用できますが、資料通信では一般授業の利用はできません。
とはいえ、面接・官庁訪問対策講義、模擬面接、模擬集団面接、模擬集団討論ではスクーリングできますので、大きな問題ではないといえます。
ついでに、資料通信には、講義がないので当然かもしれませんが、講義の板書は含まれていません。
まとめ
TACの資料通信には、模擬面接がついていることが一番の利点と言えます。なぜなら、面接対策講義と官庁訪問対策講義は単科講義で受けることができますが、模擬面接や模擬集団討論などは、外部生の単科受講ができないのです。つまり、TAC本科生でなければ受けることができません。
つまり、TACの模擬面接を受ける方法として、最もお安い受講方法が資料通信ということになります。
私が現在確認した総合本科生の資料通信の場合、通常受講料は185,000円でした。そのうち、教材費は75,000円ということになります。単純計算で差額が11万になりますが、これが模擬面接などの指導料、添削指導と公開模試、そのほかサービスの提供料ということになると思われます。
総合的に考えると、決してリーズナブル!とは言えない(模擬面接が含まれる通信講座であれば東京アカデミーが安価)講座ではありますが、合格実績の高い学校で使用している教材を一式そのまま利用でき、模擬面接、添削指導、公開模試が含まれていることを考えると、質的な内容としては十分であると考えられます。